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ロー付け(ステイ、煙室管板、底枠)

ロー付け(ステイ、煙室管板、底枠)

ロー付け作業も佳境に入ってきました。これからが難しいところです。
これまではボイラー6台を平行作業してきて問題なく進んできましたが、これから難しくなるので1台だけ先行して完成させ、そのノウハウを他の5台に反映させようと衆議一決しました。

ステイが一番問題でした。板を貫通しているステイ表側のロー付けは問題ありませんが、板の裏側まで銀ローがまわらないと強度的に不十分になることです。
ステイの形状はいろいろのものが使われています。リベット状のもの、先端にねじを切って板にタップをたててねじ込むもの、両端にねじを切ってナットで締めるもの等があり、いずれにしてもそれらを数百本もそろえるとなると、考えただけでも気が重くなります。リベット状のものが一番簡単そうなのですが、各種の長さが必要になるので、それなら購入する代わりに銅棒を切断して一端を金槌でたたいてリベットの頭状にし、他端をグラインダーで削ってテーパーにして挿入を容易にしたほうが得策で、その上、板の裏側にも銀ローがまわりやすくなると考えました。

天井ステイは板状のものが多く使われるのですが、我々は他の部分と同じように外火室と内火室天井を貫通する長いリベット状のものを作製しました。
内火室天井の上の空間にはブロアパイプ、長手方向に入れるステイ、スロットルの引き棒等が通るので、天井ステイの穴あけ位置には十分注意しなければなりません。

ステイのロー付けは一面ずつ行い、さめたら酸洗いし、チェックして別の面に取りかかるというのが基本です。経験者の話ではさめるのが待ちきれず早めに酸洗い液に漬けて、液が沸騰して顔や服に掛かり大騒ぎになることがあるようです。じっくり焦らずにやることが肝心です。

天井ステイのロー付けは内火室側からステイを入れてロー付けし、外火室側はマニホルドと安全弁座のブッシュをはめ込みステイと一緒にロー付けしました。
外火室側板、外火室後板、喉板もロー付けします。

煙室管板も煙管配列が水平になるように仮止めし、外火室後板からブロアパイプと長いステイを煙室管板に差し込みロー付けします。

最後が底枠です。銅の角棒を底枠スペースにあわせて切断、削合し隙間の無いようにはめ込みロー付けします。この段階が一番ロー付けが難しいところです。すべてのパーツが組み込まれているため重く、熱容量が多く予熱しても熱が逃げて該当部分が所定の温度まで上がりにくくなります。予熱に時間をかけ、熱が逃げない工夫をすることも必要でしょう。

ステイ位置の罫書きとポンチ

銅棒をカッターで切断

ステイの一端をたたいてつぶす

ベルトサンダでテーパーを付ける

ステイボルト

ステイの穴あけ

内火室天井ステイのロー付け

マニホルドと安全弁座のロー付け

外火室天井ステイのロー付け

サイドステイのロー付け

外火室側板のロー付け終了

内火室後板ステイのロー付け

外火室後板ステイのロー付け

煙室管板のロー付け

底枠のロー付け

 

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